スカイツリーについてのおしゃべり

 今週の火曜日に、東京スカイツリーの開業で、TVも新聞も東京版は大騒ぎだ。
 あいにく雨が降って展望台から眺める風景は「真っ白」だったらしいし、強風でエレベーターが止まったり・・・。
     

 そんなスカイツリーにまつわる話。
◇その1・エレベーター
 スカイツリーのエレベーターは、昔、僕が勤めていた会社・T社が請け負った工事だと聞いて、早速調べてみたら、T社製のエレベーターは地上350メートルにある第1展望台を地上から直通で結ぶ超高速エレベーターだった。40人乗りで分速600メートル。第1展望台まで、地上から50秒弱で到着するし、本当かどうか定かではないが、500円硬貨を立てたのが倒れないのだという。そこまでの技術的難易度に他社のオファーがなかったと聞く。
 そのエレベーターが強風で止まったのかと思って新聞を読むと、止まったのはライバル会社・H社が請け負った第1展望台から地上450メートルの第2展望台の間を往復するエレベーターだったようだ。
 もうT社を辞めて転職して20年以上も経つが、不思議なもので「T社製でなくてよかった」とホッとする僕が、今でもいるから笑ってしまう。
       


◇その2・東京タワーはどうなるのか? 
 関東一円のテレビ電波塔として機能してきた東京タワー。来年にその座をスカイツリーに明け渡すらしい。
 そんな話をしていたら「しゃあ、アンテナの向きを変えなければいけないのかな」と言っていた人がいた。(そうかも、知れない??)
 そんな東京タワーは、役立たずの塔になるのかと思ったら、「移行後も、災害などでスカイツリーから電波が送れない場合の予備電波塔として利用する」らしいし、ラジオのFM各局や、大地震の際に東京駅を中心とした100キロ圏内を走るJR東日本の列車を緊急停止させる信号を出す「防護無線用アンテナ」も付いているし、大気汚染調査用測定機器も取り付けられているから、役割は十分あるのだと知った。
 昔、修学旅行で登った思い出の塔だし、映画「東京タワー」もいい映画だったし・・と心配したが、まあ〜安心した。
        


◇その3・東京タワーに義理立てする人
 高田馬場の駅近くの路地裏に「長崎チャンポン」を食べさせてくれるお店がある。
 僕が高田馬場に来たときからあるし、時々入るので、おばさんと顔見知りだ。
 そのおばさんは、昔、三重のヤマギシの村の春まつりにも、名古屋のお姉さんと参加したことがあると言っている。
 おばさんの話では、店の常連客の中に「絶対にスカイツリーには登らない」と言っている人がいるのだと言う。
 「東京タワーを毎日見て育った自分としては、東京タワーに義理立てしたい」という事らしい。
 「ちゃらちゃら、スカイツリーなんかに行けるか!」と昨日も来て言っていたとおばさんが教えてくれた。
 直接会ってはいないが、江戸っ子気質なのかも知れない。
 そんな話をおばさんとしていて「何となく、その気持ち、分かるよね〜」と、おばさんと不思議と意気投合してしまった。