高田馬場駅前ビル地下の大衆食堂

 高田馬場駅前のビルの地下と、さかえ通りの地下に『大戸屋』という定食屋がある。
       

 僕が高田馬場の案内所に来たころは、駅前ビル地下にはなく、さかえ通りのお店だけだった。
 以前は、定食屋は男の世界だった。
 最近は店内もおしゃれになって若い女性客も多い。
 僕は仕事で遅くなる時など、時々ここを利用する。
 今日も利用した。
 なぜ『大戸屋』の事を書きたくなったかというと、今でも「おふくろの味」というイメージをコンセプトにして、店舗を増やしている人気定食屋だからだ。
 昔は所々で「おふくろの味」という看板を見かけた。
 故郷を離れて、懐かしい母の味を、たまには求めたくなる若者の心情をキャッチしようとする看板だったが、最近は見ることがない。
 僕が高田馬場に来たころは、『大戸屋』でも「おふくろの味」という言葉が掲げられていたと記憶しているが、今は「かあさんの真心、手づくりの味」と書かれている。
         
 
 「かあさんの真心、手づくりの味」と表紙に書かれたメニュー表の裏には「ただ美味しいだけでなく、心地よい定食屋をつくりたい。創業者のそんな思いは昭和33年、駅前食堂としてかたちになりました。」と書かれている。
 どこの駅前だろうとネットで調べたら、池袋東口に「大戸屋食堂」として創業と書かれていた。
 セントラルキッチンを持たず、店舗で調理して提供するシステムらしく、実際に炭火で調理されたメニューには「○○の炭火焼き定食」と名前が付いている。
 そんなことで、注文してからちょっと時間がかかることもあるし、松屋吉野家に比べると価格もそれなりに高いが、僕は満足している。
 「高田馬場は美味しいラーメン屋がいっぱいあるでしょう。」とよく言われるが、還暦を過ぎた僕には、味も油もきついラーメン店が多い。
 そんなことで、僕は今日も『大戸屋』を利用した。
 今日の僕の夕食メニューは「サバの炭火焼き定食」
         
 じゃこおろしを付けて860円の定食だ。

 だいぶ、定食屋の宣伝になってしまったが、広報にちょっとたずさわっている僕としては、『いまどき「おふくろの味」がお店のコンセプトになるんだなあ』って、感心しながら夕食をいただいたので書き残してみた。