秋も深まり、年の瀬の掃除スタート

◇朝の遊歩道で
 朝起きると、今日は快晴。
 7時少し前に多摩実顕地の近くの遊歩道・尾根緑道に朝の散歩に出かける。
 ひんやりとする空気と澄みきった秋空が気持ちいい。
 日曜日の朝に散歩をしているのは健康維持が目的だが、それよりも今日は、2.3日前から急に寒くなったので、尾根緑道の紅葉はどうだろうかと、そんな期待を持って歩き始めた。
 散歩道の途中に富士山を望める広場がある。
   

 散歩道には、落ち葉がいっぱいだ。それを踏みしめるのが気持ちいい。踏みしめるスニーカーを通して子供の頃の感触が蘇る。
       
       
       
       

 近くで農業をやっているという男性が、落ち葉を集めていた。
 声をかけると畑に入れる腐葉土を作るという。いま集めて、米ぬかと混ぜて発酵させ、来春に畑に入れると言っていた。
       

 僕は農家の生まれだ。秋になると雑木林で父と母は「木の葉さらい」という作業をして落ち葉を集めた。僕たち子供もその手伝いをした。手伝いをしながら、集めた木の葉の中に寝転んで遊んでは叱られた記憶がある。


◇窓ふき
 午前中、生活館のロビーや研鑽会室、客間の窓ふきをした。
 年末になると、特に生産物供給業務は何かと忙しくなるので、多摩実顕地では今年も早めに年末大掃除のスタートだ。
        

 年の瀬の準備で思い出すのは、僕は「障子張りや襖張り」だ。
 父は「障子や襖を張り替えるのは、男の仕事だ。」と言って、息子たちが中学生になると覚えることを強いた。年末のある日、僕にも父は手本を示して要点を教えてくれた。
 そんなことで、暫らくやってはいないが、今でも障子張りの手順は知っている。
 年がら年中、農作業に追われていた父ではあったが、お正月を迎える準備の中で「何を男がするか」を、それが我が家の決まりのように伝える父親であった。
 もう50年も経つ、昔の思い出である。