帰宅時に新宿の紀伊国屋書店に寄ったら、近くの花園神社で、今日は「酉の市」だった。
縁起物の熊手を売る露天が立ち並び、見物人と買う人でごった返し。
道の両側には延々と屋台が並ぶ。
商売繁盛だけあって、背広姿の参拝者が多い。
大小様々な熊手が飾られていた。
落ち葉を「かき集める」道具の熊手が、商売人の「運をかき込む」「金銀をかき集める」道具として次第に縁起物となり、それに伴って宝船に乗った七福神、大判小判、松竹梅など様々な飾りがついて「運をかっ込む」「福を掃きこむ」縁起物の熊手と変化したのだそうだ。
この縁起物の「飾り熊手」だが、買うときには、それなりの作法があるらしい。
毎年、ここの酉の市で「飾り熊手」を買うという電気工事会社を営んでいる同郷の友人から聞いたところによると、値段のやり取りが面白いのだという。
それは、値切った金額を「ご祝儀」として売り手に渡して帰るのが作法なのだという。
やり取りしている中で、気っ風よく「まけ」て、それに応えて、気っ風よく「祝儀」を出す。何とも面白いやり取りだ。それで、お互い、心も懐も、大繁盛なのだ。