朝、いつもの様に、いつもの時間に、案内所に行くと、案内所ビルの入り口で掃除をしていた管理人のおじさんが、
「今日は休日なのに仕事ですか〜」と声をかけてくれた後に、
「今日は体育の日で、穴八幡神社の流鏑馬があるの知ってる?」と言う。
そして、
「早く掃除を終わらせて、午後から見たいと思ってねぇ、今朝は早く出てきたんだよ。」
そう言って、チラシを一枚渡してくれた。
僕は、高田馬場で「流鏑馬」を毎年やっていることを知らなかった。
それも、案内所から歩いて20分ほどの戸山公園でやっているのだ。
そんなことで、僕も午前中に仕事を集中して、開催30分前の午後2時に戸山公園に行ってみた。
会場でもらったパンフレットには「寛永13年(1636年)幕府弓持組頭松平新五左衛門尉直次が、この地に的場を築き、射芸の守護神として八幡宮を奉祀した。」と書かれている。
なんと「直次」という名前の弓持組頭かと、ちょっと気分をよくして待つこと40分、新宿区指定無形民俗文化財・流鏑馬が始まった。
疾走する馬上から的に鏑矢(かぶらや)を射るのだが、中には驚くほど速く走る馬もいて、騎射が馬上で矢の準備に間に合わず、慌てて走り去ったり、いろいろあってなかなかの見応えがあった。
3ヵ所の的を見事に射た騎射には拍手がわき、失敗すると落胆の声があがったり・・
隣で見ていた地元のおじいさんが、高田馬場や戸山公園周辺の歴史を語ってくれたり、流鏑馬の作法などをいろいろ説明してくれて、それも面白かったし、勉強になった。
夕方、案内所に帰ってから、やり残しの仕事を片付けていたら、ちょっと帰宅が遅くなってしまった。
それでも、今日は、古式豊かな高田馬場の流鏑馬を観覧できて満足である。