昨日の日曜日朝、新聞を見ていたら書籍広告に「涙あふれる書き下ろし小説」として、よしもとばなな著『スウィート・ヒアアフター』が載っていた。
スウィート・ヒアアフター = 甘い来世
僕は、よしもとばななが吉本隆明の子供だとは知っているが、今までエッセイ程度は読んだが小説はあまり手にしたことはなかった。
そんなことで「よしもとばななが、こんな小説を書くんだ」と思って、何となく読んでみたくなった。
明日は、山岸巳代蔵全集の刊行委員会があって大津出張だ。新幹線の中で読むのにはちょうどいいと思って、帰宅時に書店に寄って買った。
「あとがき」には
2011年3月11日の震災は、被災地の人たちのみならず、東京に住む私の人生もずいぶんと変えてしまいました。
とてもとてもわかりにくいとは思いますが、この小説は今回の大震災をあらゆる場所で経験した人、生きている人死んだ人、全てに向けて書いたものです。(以下略)
このように書いている。
よしもとばななが、この震災で何を考え、彼女の何が変わったのか。僕自身にとっても確たる言葉で言い表せないが、何かが変わった感触はある。それが何なのか、その解明を導いてくれるかもしれないと勝手に期待してページをめくりはじめる。