アフガニスタンで活動する医師・中村哲さんのDVDを観る

 今朝の外気は、東京でも本当に冷たかった。
 休日の朝の散歩に、日の出前に外に出ると、冷え切った空気が頬を刺す。
 コースはいつもの遊歩道で、実顕地から15分ほどの所にある〝尾根緑道〟だ。
 遊歩道の木立の向こうに朝日が昇る。
         


 散歩から帰ってきた僕に、妻が「時間があったら観てみない?」とDVDを渡す。
 アフガニスタンで活動している医師の中村哲さんの
        DVDアフガニスタン 干ばつの大地に用水路を拓く』 だった。
            
 干ばつが進み、砂漠化するアフガニスタンで、医師としての本職の医療活動を棚上げして、用水路建設に取り組む中村哲さんの活動記録だ。
 医療の前に不衛生な生活、水事情、栄養不良の食糧事情を目の当たりにし、薬よりきれいな水と食料の供給の必要性を痛感しての活動記録なのだ。
 空爆のために飛んでいる米軍ヘリコプターを見ながらの現地住民と力を合わせての治水工事。中村さんの言葉の一つ一つがどっしりと重く胸に響く。
 そして、中村さんの7年を費やしての砂漠を畑に変えた用水路建設、その活動に頭が下がる。
 このようなところで、このような活動をしている、このような日本人がいることに、誇りに感じる記録だ。
 

◇DVDのカバー記載の紹介文から
「百の診療所より一本の用水路を!」
 戦乱と干ばつのアフガニスタンで、無謀とも思える土木工事に挑んだ一人の日本人医師・中村哲
 2003年3月から7年の歳月をかけて全長25.5キロの用水路を完工、3000ヘクタールの農地が甦った。
 現地農民の自立のために近代工法を最小限に抑え、日本の江戸時代に完成した伝統工法を採用しての治水事業は、農業土木の原点とも評価される。
 戦乱の地に真の平和をもたらすものは何か、静かに問いかける7年間の記録。