モンゴル滞在5日目のおしゃべり

 今日のウランバートルは、午前中は曇りで午後は晴れ。
 昨夜は夕立が来て雷もなっていた。
 朝、ホテルのカーテンを開けると、どんよりとした雲に覆われた空だった。
      
 今日で、実習生として来日する若者たちへの講座は終了。
 午後から、これまで勉強してきたことのテストをする。
      
 日本語の方も、だいぶ上達して、ひらがなとカタカナは読める。 
 このテスト結果と講座の内容を、明日、労働省に提出する書類をゲレルマさんが作って、今回の出張目的の仕事は終了。


◇大きくなったウギー君
 7年前にモンゴルから来日して、三重県ヤマギシの村・春日山実顕地の「子ども楽園村」に参加したウギー君。
 楽園村に参加した時に写した写真を持って来てくれた。
      
 楽園村に参加した時は、小学校3年生くらいだったと思う。中央の子だ。
 こんなに、大きくなっていた。9月から高校生だと言う。
      
 懐かしい、懐かしい再会だった。


◇エレデネト市という都市
 今夜は時間があるので、土曜日に食事会に行ったエレデネト市について書いてみよう。
 実に特徴ある都市なのである。
 「エルデネト」とは、「エレデネ=宝・富」+「〜ト=〜ある・〜ともに」という意味らしい。
 モンゴル国内第3の人口で10万人弱の都市。
 アジアで最大、世界でも4番目に大きい銅鉱の開発のため、1975年に、モンゴルとロシアの合弁企業「エルデネト鉱業株式会社」設立と同時に作られた都市。
      
 山を切り崩して鉱石が採掘され、銅とモリブデンが精製されている。
      
      
      
 40年以上採掘しても埋蔵量のほんの一部だという。
 モンゴルのGDPの10数%、国家に納入の税金も約10%というから巨大企業街なのだ。


◇僕は8年前に初めて訪れた
 ここの銅鉱山会社の技術者を育てる専門学校(今はウランバートルの科学技術大学の一部になっているようだ)の教授が、ゲレルマさんと大学が同級でヤマギシの特講を受けた。
 彼女が、ぜひ、ヤマギシの考え方をエルデネト市の人たちに広めたいと呼ばれた。
 住宅街が整然と立ち並び、ウランバートルよりも美しい都市だと驚いた記憶がある。
 その時の話では、男性のほとんどが24時間フル稼働の銅鉱山会社や、その関連で働き、女性は女性のために設立された絨毯工場で働く。
 その時に、彼女が教鞭をとる学校の副学長と、銅鉱山会社の教育を担当する人事部長と懇談することができた。
 「最近は絨毯工場が思わしくなく男女バランスが崩れて、それが市民の精神面にも影響している。」と言っていて、ヤマギシの特講に興味を示して、会社施設を使って開催できないかという意見も出たくらいだった。
 懇談の後には、採掘現場と精製工場を案内してもらって、その巨大さに驚いた。


◇高台には街を見下ろすように、工業発展のモニュメントと巨大なお釈迦さま
 高台に向かって登ると、先ずモニュメント。
      
      
 その奥に、モンゴルではよく見かける山岳信仰の宗教的意味を持つ「オボー」が祀られていた。
 旅の安全を祈願して、オボーの周りを時計回りに3周回り、地面から石を拾いそれをオボーの上に積み上げる。
      
 高台の奥に、巨大なお釈迦さま。
      
      
 このお釈迦さまは、台座から23mで、像だけの高さでも18m。
 銅鉱山会社で精製された8トンの銅が使われているらしい。
 台座の下は神聖な祈りの場所でお坊さんがお経を唱えていた。
      
 この辺一帯を、将来は博物館やホテルも建て、公園にするらしい。